対談:今こそおさえておくべき「ビジネス+IT」のトレンド

 規制が強まるということは、むしろ新しいビジネスチャンスの芽がそこにあるということと前向きに考えても良い。SOX法を例にとると、現場からすれば大変ですが、それを逆手に新しい経理財務のアウトソーシングコンサルティングサービスなど新しいマーケットを生み出す可能性もあるわけです。その時、 CIOや情報システム部門として受け身になるのではなく、ベンダーなどを巻き込んで前向きにIT部門の可能性を高めることに取り組んでもいいのではないかと思うわけです。

 とはいえ、そうした発想は、ITに縛られず、合目的的に様々な改善策を追求する利用者側から出てくる可能性が方がむしろ高いかもしれません。そういう人間がこれからのCIOになっていくのではないかと考えられます。

CIOの日常の時間を配分すると、25%ずつ大きく4つの時間に配分していることが分かりました。すなわち、経営層、業務部門、社外(顧客ユーザー)、我々のようなマーケットの識者に対して四分の一ずつ対話の時間を持っているというのです。