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帝国のシルクロード 新しい世界史のために (朝日新書)

帝国のシルクロード 新しい世界史のために (朝日新書)

週刊朝日百科・シルクロード寄稿」の連載を中心にまとめたエッセイ集。世界史と日本史がともに取り上げられており、特に同時期の中東と日本の出来事を分析されているところなどが大変勉強になります。
歴史を学ぶことの面白さと意味を存分に伝えてくれる良書だと思います。
著書も本書で取り上げているように、まさしく以下の和歌を実感させられます。

たのしみは そぞろ読みゆく 書の中に
我とひとしき 人をみし時 (橘曙覧)

日本人の脳に主語はいらない (講談社選書メチエ 410)

日本人の脳に主語はいらない (講談社選書メチエ 410)

<内容>
紹介脳科学が明かす日本語の構造

英語で“I love you.”とは言っても、日本人は決して「私はあなたを愛している」などとは言わない。「雨が降る」を英語で言うと、“It rains.”のように「仮主語」が必要になる。――これはどうしてか?人工知能研究と脳科学の立場から、言語について実験と分析を重ねてきた著者が発見した新事実。それは、日本語の音声がもつ特徴と、主語を必要としない脳の構造とが、非常に密接な関係にあることだった。斬新な視点による分析と、工夫をこらした実験、先行研究への広範な検討を重ねて、主語をめぐる長年の論争に大きな一石を投じる、衝撃の書!

<目次>
1.人は言葉をどのように理解しているか
2.仮想的身体運動としての想像
3.仮想的身体運動による言葉の理解――身体運動意味論
4.心の理解――仮想的身体運動による心の理解
5.母音の比重が大きい言語は主語や人称代名詞を省略しやすい
6.主語や人称代名詞の省略は母音で決まる――身体運動統語論
7.文法の終焉

脳科学データマイニングの手法を用いて言語について論じた本。最近のブログ界隈での「日本語」に関する考察にも参考になりそう。あと、今少しずつ読み進めている

サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)

サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)

とも関連している部分があり合わせて読むのも面白い。