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私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)

私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)

読了しました。
これまで梅田さんの本は読んでいたこともあり大体何について語られるのかは予想がついていましたが、斎藤さんの本はほとんど読んでいなかったので、本書を読んで斎藤さんもとんでもなく面白い人である、ということが分かったのが一番の収穫でした。
梅田さんに

この人とは、用事がなくても会って話したいとお互いに思い会う、親友とも言うべき間柄に慣れるかもしれない

とまで言わしめさせただけあって、本当に斎藤さんの魅力が本書の会話から随所に読み取れます。
「食わず嫌い」状態の人を「無理やり」参加させるテクニック(p.78-80)であったり、「定着」と「オリジナリティ」を半々にしてアウトプットを出しているというくだり(p.103-106)だったり、文部科学大臣になりたい(p.110-111)という熱い思い、企業に勤める人が持っている不安感を「寒中水泳」すべきと言ったり(p.121)、「ノーと言われなくない日本人」という指摘をするところ(p.132-134)であったり、「心の自己浄化装置」の必要性について提案したり(p.150-153)などなど・・・・
まさに松岡修造のような熱い男なんだなと思いました。

斎藤さんと梅田さんが対象とするターゲット層は違うけれども、若者に新しい可能性を示し、それに向かって突き進むことの面白さを自らが先頭に立って実行する姿がお互いの経験談を交えながら語られている本書は、色々な切り口から読み込むことができる本当に面白い対談本でしょう。
基本的に対談本というのは普通の本より賞味期限が短くて、自分も対談本というのは1度読んでしまうとそれ以降読む必要性をあまり感じてこなかったのですが、本書はまた時間をおいてじっくり読み返したいなと思える本でした。