京都議定書発効―自分ができること

さてさて、今日と議定書が16日に発行されました。
ここ2,3日は各新聞もそのネタを中心に論じていましたね。

僕としては産業界代表としての経団連の意見が知りたいなぁと思って探したら、
地球温暖化防止に取り組む産業界の決意
というものを見つけました。

この中で、

すでに産業界は、エネルギー転換・産業分野の省エネのみならず、最先端の省エネ製品・サービスの開発・普及等を通じて、民生・運輸部門の対策強化にも貢献してきた。産業界が培った環境技術を今後さらに効果的に活用することで、両分野においても排出削減を大きく進めていくことが可能である。

と述べて、産業界の成果をあげています。

そして、僕が注目したのは

議定書目標の達成には、各界各層の連携・協力による取り組みが不可欠であり、その鍵を握るのは国民運動である。GDPの約6割は個人消費であり、環境調和型の新しい価値観、社会観の創造に向け、個人の意識改革が進めば、社会全体の変革が可能となる。こうした変革は、既に世界最先端の環境技術を有している日本企業の、環境配慮型製品・サービスへの更なるシフトを加速する。

という部分。

結局重要なのは現在使われているエネルギー消費の削減が重要であり、それに対して自分達ができるのは、現在すでに売られている環境配慮型製品に買い換えることではないでしょうか。
例えば「省エネルギー」の中で、(財)省エネルギーセンター専務理事河野修一氏は以下のように語っています。

家庭の中で一番電気を使うエアコンは、5年前に比べて30%程度省エネ性能が上がっています。照明は8〜10畳用のもので蛍光灯のエネルギー消費効率というのは1.8倍になっています。これは1ワット当たりどのくらい光の量が出るかというとそれが1.8倍になったということです。逆に言うと同じ明るさのものであれば1.8分の1ですから、6割くらいの電力消費ですむということです。10年前に比べて相当進歩しています。冷蔵庫は、石油ショックの頃と比べてずいぶん容量が大型化していて、現在では400リットルを超えるものが主流となっていますが、10年前と比べて1リットルあたりの消費電力量を比べると3分の1くらいになっています。
2003年の省エネ大賞を受賞したものですが、10年前に比べて80%も電力消費がカットされたものもあります。冷やす能力を改善したり、冷熱を外に逃がさないような断熱材を使ったりいろんな技術開発で省エネ効率の高い製品がでてきています。

これを読む限り、新しい環境配型製品は毎年出ているわけで、それに買い換えることが僕達が身近にできる最大の環境貢献であることがわかります。

そういった製品は値段が高いではないか、という声に対しても河野氏

一般の消費者の方は、買うときの値段で決められますが、そのときに少々値段が高くても、家電製品などは長く使いますから、省エネ製品を買ったほうが結局は得をするといえます。省エネラベルに年間消費電力量と書いてありますよね。これに電気料金の単価をかければ一年間でどれくらい電気料金がかかるかが分かります。たとえば、エアコンで省エネ達成率61%のものと、122%のものを比べます。前者が5万円、後者が13万円しても、年間の電気代が違いますので、4年目で逆転します。エアコンの平均使用年数は13年間ですので、その間で省エネ型で23万円程度おトクなんです。ぜひとも消費者の方には値札の値段だけでなく、省エネ性能の高いものは年間の電気代も安くなる、結局長く使うと得をするんだということに気をつけていただきたいと思います。

と述べているように、イニシャルコストは高くても電気代などを含めた長期的なコストを考えれば安くなる。

例えば「水の出しっぱなしに気をつけろ」であるとか、「電気はつけっぱなしにするな」とかの個人の努力や忍耐に訴えても、どうしても限界がある。しかし、たとえ電気をつけっぱなしにしてもそれが新製品の電気製品ならば、その消費量は半分以下に抑えることが出来るのです。

結局個人や業者に求める節約努力には限界がある。なので、現在の生活を維持しながら、エネルギー消費を減らす製品を逐一買い換えていくことがとりあえず個人やあるいは業者がしていくことが求められるないだろうか。

その意味で新しい製品への買い替え普及活動が必要となるではないでしょうか。僕もできるだけ買い換えていきたいと思います。