宮部みゆき「ソロモンの偽証 第3部 法廷」

ソロモンの偽証 第III部 法廷

ソロモンの偽証 第III部 法廷

第1部、第2部を一気に読んだあと少し時間がたってしまいましたが、第3部もほぼ一気読み。第1部、第2部で所々に見え隠れていた伏線が法廷の中で一気に表にでてきて、そのまま終幕を迎えたというかたちで、中だるみなく読み進めることができた。しかし、舞台は中学校で主要な登場人物は中学生なわけですが、本当にこれが中学生なのかというほど高度なやりとりが勧められており、若干現実離れしている感じもなくはないですね。とはいえ高校生だとこの本の主題には合わないことも確かなので、絶妙な設定なのかと思います。
なぜ、タイトルが「ソロモンの偽証」なのか、700ページの3部作という超大作を読み終えて、改めてその意味を読み解くことが読者の楽しみでしょう。

しかしこれだけの物凄い夏休みを経験して、中学生がその後どのように成長していったのか、その後日談が若干あっけなくて、もう少し他の生徒のその後も描いてほしかったり。。。

ここ数年巷で話題の小説はあまり読んでこなくて、宮部みゆきの本も10年ぶり?ぐらいに読んだが、やはり面白いですねぇ。また、時にはこのような種類の本も読んでリラックスしたい。