レヴァイアサン

たまたまHP見てたら、こんなのが。
「公共政策論文公募」

 論文の投稿を活発にすることを目的に,レヴァイアサン44(2009年春)号では「ディシプリンとしての公共政策」というテーマで論文の公募を行います。 現在,いくつかの大学には総合政策学部や政策科学部など政策を掲げた学部があり,多くの大学では講義科目として公共政策を設けています。また,1999年に設立されたばかりの日本公共政策学会は,いまや個人会員だけでも883名を擁する大きな学会に成長しました。公共政策は研究・教育の一分野として大きな存在となっています。

 しかし,公共政策が一個のディシプリンとして確立しているかと言えば,必ずしもそうではないようです。日本公共政策学会もまた,学会の概要を述べた文書の中で,公共政策研究は学際的であると述べ,様々な専門分野の交流を図ることを目的として掲げています。 公共政策をディシプリンとして確立しがたい理由は様々にあるでしょうが,一つは政策の取り上げ方が「縦割り」になっているためではないかと考えます。すなわち,研究の対象が,年金政策,教育政策,農業政策,金融政策などいわば政策分野別になっていること,あるいは行政組織でいえば原局・原課単位になっていることが,公共政策研究を全体としてまとまりのないものにしてしまっているのではないか,と考えるわけです。

 そこで,政策を「横割り」に取り上げてはどうかという提案をしたいと思います。大きなヒントはアレキサンダー・ジョージとゴードン・クレイグの共著であるForce and Statecraft(邦訳『軍事力と現代外交』有斐閣)にあります。二人はこの本の第二部において,外交政策を抑止,強制外交,危機管理,軍事力行使などにわけ,それぞれについて複数の事例を検討し,成功や失敗の条件を探ろうとしています。 これに習って,公共政策研究を,?たとえば規制,補助金給付,綱紀粛正,徴収など「横割り」にとらえる,あるいは行政組織で言えば省庁を問わず実行している活動形態を単位としてとらえる,そして?それぞれの活動形態について複数の事例を検討し,政策目的を効果的に実現できる条件を探る,という観点から行ってはどうか。 もちろん,これは実験的な提案でありますが,レヴァイアサンにはふさわしい提案であると考えます。 今回は,活動形態を自由に一つ設定して,それに関する複数の事例を検討することによって,当該活動形態の成功の条件,さらに緩めて目的の達成度を左右する要因,を探ることを目的とした論文を公募します。活動形態の大きさ−たとえば,規制では広すぎるので,参入規制に限定する等−の設定の仕方は,変数のコントロールの問題とも関連しますので,お任せします。 

 2008年11月15日を締め切りとする以外は,レヴァイアサン投稿規定に準じて下さい。公募論文は,他の投稿論文と同様,レフリーによる審査を経てレヴァイアサンに掲載されます。

公共政策学会とどのように関連しているのか分かりませんが、レヴァイアサンからの提案は興味深いです。
ここで紹介されている、

軍事力と現代外交―歴史と理論で学ぶ平和の条件

軍事力と現代外交―歴史と理論で学ぶ平和の条件

は未読なので読んでみようかな。