VCASIフォーラム

昨晩開催されたVCASIフォーラムに関して。
水戸浪士のPO日記


よく「法律を変えただけじゃ何にも変わらない」という声を聞きます。この直感には正しい部分も多いと思います。今回の国会でも安倍総理が強くこだわって「人材バンクの創設」などを柱とする公務員「制度」改革関連法案を成立させましたが、これで公務員のはたらきぶりが変わると確信できる人は、ほとんどいないでしょう。法律などの背後にある歴史、人々の意識、他の制度との関係性、日本固有の文化などを分析しなければ、実効性のある公務員「制度」改革は立案できないのです。

これまでは政策を作る官僚の多くは東大法学部卒、行政法学者も東大法学部卒、それを報道するメディアも法学部卒と、タコ壷化した世界でものごとが考えられ、政策が作られてきました。実際に政治や行政が扱う領域は、法律的な知識、行政学的な知識だけでは、正確に捉えられないし、解決策も見出せません。

こうした中でVCASIでは、一つの事象に関わるさまざまな領域の「知」を融合して、政策を分析したり、政策立案の材料となるようなものを生む野心的な実験の場を作ろうと目論んでいます。政策立案現場や社会とどのような方法で接点を持っていくかなど、まだまだ手探りの部分はありますが、なにより下記のような若くて個性的な運営メンバーが揃いました。
①加藤創太研究員
私と同様通産省を辞めて、アカデミズムと政策の接点を目指す行動的知性派
②瀧澤弘和研究員
私のいい飲み仲間になっていただけそうな、ゲーム理論から哲学までの幅広い領域を自由に論じるディレッタント
鈴木健研究員
私が人生ではじめて「若いってのは羨ましい」と感じたプログラマー、経営者、思想家と多彩な顔を持った天才