監視カメラ

テロ対策、改札口で顔撮影 東京の地下鉄で導入実験」(朝日)
要注意人物の変装見破る 鉄道テロ対策装置を公開」(産経)
鉄道テロ対策で駅に顔認証システム…国交省が実験開始」(読売)
(関連)
ニューヨーク地下鉄の監視カメラ」Bruce Schneier(IT Pro)

 ニューヨーク市は2億1200万ドルかけて監視技術を導入する。地下鉄や橋,トンネルにビデオ・カメラ1000台と動体センサー3000台を設置するのだ。

 なぜこのようなことをするのだろうか?監視カメラがあってもロンドンの地下鉄爆破事件は防げなかったのに,なぜ導入するのだろう?監視カメラがテロや犯罪の減少に役立つ証拠などなく,非効率と考えられるあらゆる理由があるのに,どうして導入するのだろうか?

 導入理由の1つは,昨今の「映画のストーリーにあるような脅威」に対応するためである(記事末に参考記事として紹介したニュースのなかに,こうした「映画のストーリー」が何度も登場する)。記事には「テロリストがロンドンの地下鉄で爆弾事件を起こしたので,ニューヨークでも地下鉄を守る必要がある」とある。もう1つの理由は,ニューヨーク市当局が警戒しすぎているためだ。何も起こらなければ,お金の問題で済む。しかし何か起きれば,「可能な対策をすべて実行した」ことを示せないと職員はくびになってしまう。そこで,技術的な対策を導入しておけばみんなが安心するというわけだ。