未来ビジネスを読む

未来ビジネスを読む
浜田 和幸

光文社 2005-01-21
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下記のエントリーでも取り上げた、「未来ビジネスと読む」の簡単な書評。
この本の詳しい書評としては橋本大也氏の情報考学 Passion For The Futureにて詳しく取り上げられているので、そちらも参照してください。

橋本氏のエントリーでは取り上げられていない部分で、僕が気になったところは、「未来のビジネス環境予測の第一人者」と紹介されているシュオルツ氏の、多きな流れを読み誤らないために以下の3つのポイントを挙げていたところだ。

第1は、常識とは発送の違う突出した考えを持つ人々を探し出して「それらのアイディアに常に関心を寄せておくこと」である。
第2に、自分の専門分野や業界には関係のない情報源をキープし、「新鮮な発想や人材の発見に努める」。
第3に、見知らぬ土地や国を旅行し、生活風習や文化、価値観の違いから「新しい観察や発見を積み重ねる」。

さらに、シュオルツ氏は、これから10年の世界を動かす「パワー」として下記の7つをあげている。

  • 「国際社会における同盟関係の総入れ替え」
  • 「技術の爆発的進歩と普及」
  • 「地球規模で吹き荒れるプラグマティズムの嵐」
  • 「人口増加と移動」
  • 「エネルギー消費の増加」
  • 「地球環境の変化と地域的懸念の増大」
  • 「情報経済社会のグローバル化

これらは、まぁ当たり前といえば当たり前だが、上で挙げた3つの視点をもってこれらの7つのパワーを読み取ろうとするとなかなか難しいことが分る。
ただ、第1と第2の視点に関しては現在様々な人がHPやブログを通じて意見表明しているので、今ではそれほど難しいことではない(といっても、逆にそれが新鮮で突出した発送や情報であるかどうかを見分ける能力はより求められるが)。
その意味ではそういった発送や情報に触れる“機会”は増えるので、それをどう自分で捉えていくかが重要となってくる。自分自身でいろんなことにアンテナを張って、それを未来社会を創造する上でどう関係してくるのか考えてみることが重要なのだろう。
本書後半で紹介されている未来ビジネスモデルの多くはおそらく今の人からすれば本当に「未来」であるのだだろうが、それを「未来」だと考えていない人は現在それをビジネスモデルにしようと研究し、議論している。そしてそういった人物が「未来」を作っていくのだと、感じた。
そして本書ではそういった事例を数多く紹介してくれているので、非常に面白く、また今後を考える参考になった。

上記本に関連して、今後のブログの未来像を想像させられるブログエントリーを見つけた。
Brain of the Blogger - 世界のブロガーの脳が連結されるとどうなる?
これなんかを読むと、今後のブログを通じた最先端モデルがちらっと伺うことが出来ますね。まぁ、僕は脳関係に関しては素人なんでその可能性なんかはよく分りませんが、概念的には非常に面白そうだ。