季刊行政管理研究123号

伊藤正次先生が↓の書評を書かれていました。

制度設計の行政学

制度設計の行政学

著者の関心と方法に即して「行政学における制度論」を展開していくためには、合理的選択制度論や組織社会学の新制度論の研究成果を参照しながら、<プログラム>と<ルール>、さらには「制度」という概念間の関係を整理していくことが求められるのではなかろうか。そして、行政官の行動を規定するインセンティブが、こうした「制度」によってどのように構造化されているかという問題について、著者が第2期以降重視してきた理論的・総論的検討に加え、実証的な行政研究を通じて探求することにより、その「設計」に伴う課題をより具体的に論じることも可能になるのではなかろうか。
実証研究を通じて行政学における「制度」と「制度設計」の概念をさらに聖地化していくことは、日本の行政学会全体にとっても重要な課題である。
(中略)
著者が主たる読者として想定する若手研究者はさることながら、行政に関心のあるすべての方に本書の精読をお薦めしたい。

本書はまだ読んだことがない(実は本屋や図書館でも見つけたことがない)のですが、この書評がよくまとめられていて、是非読みたいと思った論文もあったので、なんとか手に入れたいと思います。