ケネディスクール生の活躍」(ケネディスクールからのメッセージ)

 忙しい中、わざわざ空港まで車で送ってくれたマルティン。別れ間際に卒業後の進路について彼と交わした会話は非常に印象的なものでした。

僕:「卒業後はやはりここに帰ってくるつもりなのかい?」

マルティン:「そうだね。冬休みも戻るつもりだし、このビジネス・スクールで働くつもりだよ。ここの仕事は本当にクリエイティブでエキサイティングだからね。」

僕:「例えば、米系の投資銀行とかコンサルティング・ファームは就職先として考えていないの?君のキャリアなら十分通用すると思うし、おそらく給与水準も雲泥の差だろ。それに投資銀行は自分を鍛えるには、最高の環境だと言われているけど、どうなんだろう?」

マルティン:「正直、その選択肢も魅力的なんだよ。ケネディスクールに通うために借りた借金も返さなければならないしね。一方、卒業後 Strathmoreで働いたら、もらえる月給はおそらく2,000〜2,500ドルくらい(約25万円前後)。もちろん、ケニアの水準からしたら相当高い部類にはいるけれど、学費ローンを返さなければならないから、手元に残る金額はかなり限られてしまう。

 でも、それでも、僕はケニアで働こうと思うんだ。なぜなら、ここが僕を必要としてくれているから。そして僕はケニアに育てられたから。」